Ultra HD Blu-ray

Ultra HD Blu-ray(通称UHD BD、4K対応BD)は、2015年にBlu-rayビデオの後継規格として策定された大容量メディアです。BDの1層あたり25GBからさらに密度を上げ、1層あたり33GBのメディアに対応しています。当社では世界に先駆け2015年11月に3層100GBメディアを含めた全品種の量産体制を整えました。インターネット動画配信では難しい高精細高ビットレートのハイクオリティビデオをご家庭でお楽しみいただけます。

1. UHD BDと従来BDとの比較

UHD BD 従来のBD
容量 100GB/66GB/50GB 50GB/25GB
解像度 3840×2160 ( 4K ) 1920×1080 ( HD )
動画コーデック H.265/MPEG-H Part 2(HEVC) MPEG-2
H.264/MPEG-4 AVC High Profile
VC-1 Advanced Profile
ビット深度 10bit
(HDR対応)
8bit
色空間 BT.2020 BT.709-5
コピープロテクト規格 AACS 2 AACS
ビットレート 平均60~80Mbps
( 最大ピーク128Mbps )
平均30Mbps~40Mbps
( 最大ピーク48Mbps )
その他 音声仕様、字幕、特典等の取り扱いは共通

2. 特徴

(1) 4K解像度

UHD BDの大きな目玉が4K映像をはじめとする高精細・高画質への対応です。
従来のHD解像度(1920×1080ピクセル)を更に縦横2倍にした高精細な4K映像(3840×2160ピクセル)で、細部までもらさずパッケージに収録することができます。映像配信で4K映像を採用するサービスもありますが、通信速度の関係でビットレートは抑えられています。
しかしUHD BDでは、最大128Mbpsの潤沢なビットレートを利用することができます。後述のHDR/BT.2020技術と合わせて、 限りなく映画館に近い臨場感を得ることができます。

(2) フォーマット

UHD BDで新たに採用されたH.265(HEVC)は、従来のBDで利用されているH.264の後継フォーマットです。一般的に、H.265はH.264と同等の画質で容量を50%以上削減できると言われています。

ここにさらに大幅に拡張された階調・色域の効果がプラスされ、目を見張る映像を4K精度で収録することが可能になっています。

(3) HDR対応

HDR(ハイダイナミックレンジ)とは「黒をより黒く、白をより白く」見せるための高階調規格で、従来は主に静止画写真で採用されていたものです。鮮やかな風景や暗い中でのアクションシーンなどで真価を発揮します。

(4) 色空間の拡張

UHD BDでは新たにBT.2020という色域の規格が採用されました。
従来のBDが採用していたBT.709-5では可視光線の35%程しか表現できていませんでしたが、BT.2020は75.8%をカバーしており、より鮮やかな色を表現することができます。空と海の青色の違いや、森の木々一つ一つの緑色の違いなど、微妙な色彩まで表現が可能です。

※ BT.2020は、デジタルシネマの標準規格であるDCI-P3よりも色域が広いため、映画館で上映したデジタルシネマの映像をほぼそのままご家庭で再現できます。

3. 当社の体制

メモリーテック・グループは、UHD BDについても従来同様にトータルソリューションを提供いたします。

4. エンコードとオーサリング

UHD BDは、映像以外の素材(メニュー、字幕など)が従来BDと共通です。そのため、BDとUHD BDの同時制作によるコンボ商品をお勧めしています。4K素材をご支給いただければ、BD規格のフォーマットへダウンコンバートして使用することが可能です。

5. その他

UHD BDには規格上でAACS2.0(※コピープロテクト)が必須となっています。そのため、制作にあたってはAACSの管理団体「AACS LA」との契約が必要です。詳しくは下記AACS LAのウェブページをご確認ください。

http://www.aacsla.com/license/

※BDで使用する「AACS」とは契約が異なります。ご注意ください。